日本沿岸域学会令和 4 年度(2022 年度)全国大会が琉球大学で開催されました。
7/23 2022
日本沿岸域学会令和 4 年度(2022 年度)全国大会が、日沿岸域学及び当社基盤デザインコースの共催で、2022年7月23日、24日の2日間にわたり琉球大学で開催されました。
初日の7月23日には、3つのセッション会場に分かれて,活発な研究討論会が行われました。
2日目の7月24日には、日本沿岸域学会全国大会シンポジウムが行われました。 『沖縄から全国へ情報発信』というテーマで、津波防災、大規模数値計算、生態系(アリの社会とヒアリ)という観点からの情報提供がありました。
シンポジウムは,全員起立しての琉球大学の歌「雲よ湧け 千原の空」の傾聴から始まりました。
沖縄県の先島地方では、世界最大規模の津波記録と巨大津波石などの津波痕跡が存在します。仲座栄三先生からは、古文書の記録や、津波痕跡の調査など、当地ならではの観点から、先島地方で発生した津波の説明が行われました。
福田朝生先生からは、水流と固体群運動の大規模連成数値計算の事例として、土砂だけでなく流木のモデル化まで含めた複雑な土石流の計算事例や、津波石移動の数値計算例、海洋における土砂の投入の直接数値シミュレーションなど、非常にユニークな計算事例が紹介されました。
琉球大学農学部の辻瑞樹先生からは「アリの社会とヒアリ」のタイトルで講演をしていただきました。本講演では一見平和な共同体のように見えるアリの社会内に存在する利害対立について紹介いただきました。沿岸域の研究者にとって我が国におけるヒアリ問題の情報共有は、とても有意義でした。
研究討論会とシンポジウムともに、大盛況のうちに終わりました。